複雑に絡み合う意図やモチベーションをどうコントロールするべきか?

先日,コントロール(目標に向かって組織を動かすこと)方法について二つに分けて考えることができるって話をしたので,ここにメモを置いておきます。

 

コントロールの発想としてcoercive control(強いる)とenabling control(可能にする)の二つがあります。

これは機械システムのデザインに関する考え方を経営システムに援用しようとする発想です。

以下,ツイッター貼り付け。

 

 

なお,もちろん組織においてコントロールの対象は広範なので,全体としてみればこれらの型は相互排他的なものでもありません。ある側面はcoerciveで,ある側面はenablingであるということがあり得ます。

ただ複雑な状況になっていたり人に依存する部分が大きいときには,全てをルールで規定することができない(プログラミングできない)ことや,できたとしてもその通り動かないことが多いでしょう。そうすると,結局のところ参加者に依存する部分が多くなってしまいます。

ガバナンスの問題がホットになっておりますが,旧来型の守るべきものとしてのシステムではどうもうまくいかないようですので,enablingな方法を考えていかないといけないなと思うわけです。

一方で,enabling型はある意味性善説に依存しており,ややもすれば,フリーライディングな人や悪人を排除できないという危険性もあるので,そこも検討していかなくてはならないだろうと思います。